「レッド組織」「オレンジ組織」「グリーン組織」そして「ティール組織」と環境や状況に応じて組織は進化してゆく、ということで、このティール組織、要するに「自走する組織」ということかと思いますが、先日、卸売業をされておられる代表の方にお話を伺う機会があり、「ティール組織」の実践例ではないかと思いましたので、簡単にご紹介します。
ここでのやり方は全ての中小企業に当てはまるものでは決してないもの
過去のいきさつ
その会社では、これまで売り上げの大勢を占めていた大口の得意先
そのため、代表は小口の取引先の開拓に走り、少しでも売り上げを
ところが、小口相手は手間がかかり効率的ではなく、歩合制(成果
顧客(ターゲット)
対象となる顧客(ターゲット)につきましては、小口に特化させることから「安売りをしない」ことが前提となりま
安売りをせずに、それでも顧客から要求される、ということは、他の会社には真似できない、その顧客にとっての高付加価値要素が
この会社では、その付加価値として「顧客要望に【徹底的に】に応
従業員
従業員には裁量を持たせ、権限を委譲しており、「お客様のため」
従業員は、どうしたら顧客に喜んでもらえるかを考え、また、顧客
組織
顧客満足が価値であり、売り上げはそれに付随するものとしたため
販売する商品の知識やスキルは経験と共に蓄積されるため、年功序
一方で、年功序列の弊害として、サボる従業員が存在した場合、デ
経営者
肝心なところは、しっかりと顧客のために自主的に働く従業員をど
ハローワークに掲載し、応募してこられる方は、どの中小企業でも
そのような中で、会社のあるべき姿や、ブレークダウンした事業計
・自分は大事な仕事をしている
・振り返ると自分は大きく成長している
などと実感できたとき、更に自走できる動力源となるでしょう。
そのために、この会社では、経営者の意識として、
-個々の従業員の個性を活かす、得手不得手や性格など人によって
・従業員に思い切って任せる
-従業員の自主性を育み、顧客のために自ら考える機会の提供
・任せた結果をフィードバックし、次の成長につなげること
-自分だけでは気づかなかったこと、広い視野の獲得
など、経営者が先導して従業員をぐいぐい引っ張る・・・ので
まとめ
1.付加価値は徹底した顧客対応力にある
2.そのために、徹底した顧客志向を持つ従業員を育成している
3.情報流通の促進や相互支援を図るため年功序列としている
4.従業員に権限を委譲して自ら考えさせている
5.給与等の外発要因ではなく、成長等の内発要因を経営者が重視している
順序としては、3~5で従業員の成長のための土台を作って2につ
ポイントとなるのは、最初から1を掲げて従業員を引っ張ってもうまくいかない、というところで、2(従業員)があっての1で、その2(従業員)も、3~5(土台・経営者)あってのものなのです。
まさに、流れは、経営者 ⇒ 従業員 ⇒ 顧客 です。
この会社の事例そのものは特殊ですが、こういった考え方はある程度一般的と